どうにも運動不足で筋肉が落ちて脂肪がついてきつつあったのでジョギングをすることにした。
いざ出発しようとした時、母が小生を呼び止めて「水分補給を忘れないように」と冷蔵庫からしっかりと冷えたアクエリアスを渡してくれた。運動着のポケットに入れておき、感謝の意と共に勢いよく外へと飛び出した。
しかし「運動しなきゃダメだな」の達人になりつつあった小生、思ったより自分の体力が落ちていたことを痛感した。
走り始めて1分で息が切れ始め、5分を過ぎた頃には肩で息をしていた。10分も走ったあたりでわき腹が痛くなり、20分の時点で耳から血を流して視界が朦朧としていたし、30分も経ったあたりでは近くの山で土砂崩れが起こった。40分を超え、小生の通った後に血の道ができるようになったところで「これはもうダメか」と思い地面に倒れてしまった。
そこで持っていたアクエリアスの存在を思い出し、封を切って一気に喉へ流し込んだ。すると体中の痛みがどんどん引いていき、あんなに酷かった出血が収まったかと思うと身体が風のように軽くなってまだまだ走れるだけの余力が体の内に溢れ始めた。
そこでジョギングを再開したのだが、今度は10分走っても全く息切れせず、20分走ったところで顔色が良くなり、30分では車椅子生活だった少年が自分の足で立ち上がり、40分を過ぎた時には小生の背中に羽根が生えて大空へと舞い上がった。
やはり、運動というものは水分補給が大事だと思った。